さらばマサカリ兆治

1985年5月26日

まーぶーが最初にロッテオリオンズの試合を見たのは1985年5月26日の阪急西宮球場。
この年日本球界初のトミージョン手術から復活した村田兆治は「サンデー兆治」と呼ばれて快投を続けていた。
今でなら中６日は当たり前だが、中４日や中３日が常識だった時代だから、ある意味不思議な現象だった。
この試合で１番印象に残ったのは落合だった。
阪急のエース、山田久志のインローに決まるシンカをーをものの見事にレフトポールすれすれに運んだ。
村田兆治も最終回に２点を許したものの、６安打完投。
初めて生で見るマサカリ投法は鮮烈だった。

1990年10月13日

ここからまーぶーはロッテを応援するようになったのだが、大学に入ると川崎球場で何度も村田兆治の登板を観た。
そして1990年10月13日も、当たり前のように川崎球場へ。
５回コールドではあったが、完封勝利で10勝目。
村田兆治の引退試合だった。
「私は今日をもってマウンドを降りることになりました。私の人生の喜びも悲しみも、すべてこのマウンドの上にありました。これまで投げ続けてこられたのも皆様のおかげです。心からお礼申し上げます。ありがとうございました」
そして村田兆治はマウンドを去った。
32年前の話だ。

ロッテオリオンズから千葉ロッテマリーンズ

２年後ロッテは川崎から千葉に移り、千葉ロッテマリーンズとなった。
そこから30年、２度日本一にはなったが、勝率１位での優勝はないチームだ。
ずっと応援してはいるが、当時の村田や落合に勝る選手はいない。
落合は２年連続の３冠王になって中日に移籍したし、村田だって５年しか応戦していない。
その間本当に鮮烈な印象を残したのは伊良部秀輝くらいか。
打者では正直見当たらない。
それでもずっと応援してはいたし、たまには球場にも行ったものだ。
山陰にいた３年間は当然試合を見に行くことはなかったし、今年は東京に戻ってきたのに１試合も行かなかった。
相も変わらず強くなれないチームなのだが、好きだったロッテオリオンズの雰囲気はとうになくなっている。

2022年11月11日

今日村田兆治さんが自宅の火災で亡くなった。
先日空港で暴行によって逮捕されたというニュースがあったが、それとは比べ物にならない衝撃だった。
引退以降は始球式に呼ばれることはあっても、監督やコーチとしてロッテのユニフォームは着ていない。
ダイエーで投手コーチをしていたくらいで、指導者としての実績はほぼない。
それでも存在感のある昭和の男だった。
まーぶーにとっても。
残念だし、本当にオリオンズが終った感がある。
さらばマサカリ兆治。
来季こそは佐々木郎希や若い打者の活躍にワクワクしたいものだ。