沼山峠休憩所を出て、この先は下りと思って走り出したが、案外平坦だし、思うように走れない。
下りはゆっくり走るが、平坦になると歩き。
ふくらはぎが攣りそうだし、なんだか寒い。
ここからは少しスピードが出るだろうと、雨具はザックに入れたままになっていたが、標高を考えれば気温は5度くらいか。
ここは少しでも暖をとった方がいいと、諦めてザックから取り出し、雨具を着ることにした。
これはかなり効果があって、身体が暖まると徐々に走れるようになってきた。
走ったり歩いたりしているうちに40キロ。
35~40キロ:64分18秒(実走:54分13秒)
山登りの最後と下りが混ざっていて、なんとも言えないラップ。
このあたりから徐々に調子が出てきて、ふくらはぎの痛みも一旦は遠ざかった。
しばらく下ると、これまでで一番の紅葉が見え、立ち止まって写真撮影。
すると後ろから来た人も同じようにカメラを出し「いい景色ですね」との会話。
単に赤やオレンジだけでなく、点在している黒っぽさも映えている。
たぶん、ここの景色が一番良かったように思う。
走りに方も悪くなく、速くはないものの、下りは走り、上りと平坦は歩きということで、それなりにリズムよく進むようになってきた。
沼山峠で消えつつあった完走の見込みが少しずつ復活してきた気がして、気分も高揚してきた。
なので、一気に45キロがやってきた。
40~45キロ:39分49秒
下り基調でキロ8分はいけてないのだが、まあ仕方ない。
時々バスが来るだけで、車は通らず、ランナー以外に人も通らないエイドなしの寂しい10キロだったが、案外あっさり過ぎていった。
というか、一番気楽に走れた区間だと思う。
第8エイド:御池(46.5km)
そしてやってきたのが御池駐車場にある御池エイド。
御池駐車場は尾瀬に向かう場合車からバスに乗り換える場所。
なので、観光客向けのお店もあって、これまでの寂しい雰囲気と違う。
エイドとしても久しぶりなわけなのだが、どうも食欲がない。
一方で、暑いわけでもないのにやたらと喉が乾き、マイボトルの水もほぼなくなっていたので、しっかり水分補給。
このエイドの滞在時間は3分10秒で、12時14分出発。
いつの間にか、午後に入っていた。
御池ゲートから七入までは国道401号線。
なので、ここまではバスしか走っていなかったが、ここから先は2車線の舗装された国道で、一般の車も走っている。
コースの案内にも「車に気をつけて下ってください。途中50キロ地点の先、モーカケの滝の駐車場の近くで、おいしい湧水があります」とのこと。
沼山峠からの道よりも下りの勾配が急な感じで、それなりにスピードも出る。
早朝だった時間帯と違って、それなりに車も通るから、今までにない気の使い方をしながら走る。
まずは早いところ中間点まで行きたいと思うが、なかなか50キロの表示がやってこない。
今回初めてオーバーペースかなと思いながら下っていき、ようやく中間点。
45~50キロ:40分59秒(実走:37分49秒)
思ったほどには速くないが、これは下りを飛ばしつつ、どうしても歩きが混じってしまうから。
これをやらないように注意したつもりだったが、沼山峠までの登りで脚を使い過ぎたようだ。
中間点で7時間43分。
制限時間が16時間あるから完走は可能だと思うが、やはり相当時間がかかっている。
コースの案内にあった「おいしい湧水」は全く見つけることができなかった、というか勢いよく通り過ぎてしまったかもしれない。
七入に行けば着替えも出来るということで、少し頑張って下っていった。
第9エイド:七入(53.0km)
七入エイドに戻ってきた。
まずは豚汁とおにぎりを頂き、預けていた荷物を受け取って、椅子に座る。
えびだいもいだ天も、エイドに預けていた荷物はほぼそのまま返していたが、今回は違った。
まず泥々のシューズを交換した。
これまでは替えのシューズすら入れたことがないが、この日はこのままのシューズだとテンション下がりそう。
さらに、◯シャツも変更。
前後にゼッケンをつけていたから少し面倒くさいが、クリップを外して付け替え。
後ろのゼッケンはザックにつけたが、最初からそうしておけばよかった。
食べながらの作業になったが、そんなに慌てることもない。
実質まだ半分残っているわけで、本当は横になりたいくらいだが、そんな余裕はさすがにない。
食べ終わるとトイレ。
これまた公衆トイレだが、ちょっと離れている。
相変わらず大きい方が出ないし。
最後に飲み物をいただいて、エイド滞在時間が20分になったところで、ようやくスタート(実際の滞在時間は20分11秒)。
出発は13時18分と、すでに残り8時間を切っているし、出る直前に「完走するならそろそろ出た方がいいよー」って声もあったので、やはりギリギリ完走レベルなんだろう。
でも、シューズもシャツも新しくしたんだし、頑張るしかない。
(つづく)
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